こどもにつられて、先生も学ぶよ。サンキュー、ORT!

Oxford Reading Tree 奇妙な卵 The Odd Egg (ORT stage 2)

昨日の記事の続きです。

ORTはイギリスの小学生の国語教科書ですが、とても楽しい絵本なので「よむ・かく」クラスで使っています。
絵本を読むとき、こどもたちは描かれた絵の細部に必ずこだわります。そこで負けじと私も細部にこだわることにしました。結果、毎回必ず何かの気づきや確認があります。サンキュー、ORT!

学んだことその1 「イギリスの卵ランク付」

1ページの絵の端っこに、 Special Offer Free Range Eggsと書かれた紙がお店に貼られているのが見えます。
イギリスの卵パッケージに見るFree Rangeという表記。特に今まで気にしていなかったイギリスの卵ランキングとその表記を、これをきっかけに調べてみました。結果が次のとおり。

0=Organic(放し飼いで土壌や餌がオーガニックの鶏の卵)
1=Free Range(放し飼いの鶏の卵)
2=Barn(納屋の中で飼育された鶏の卵)
3=Cage(ケージ内で飼育された鶏の卵)

スコットランドの卵のパッケージ。
青いラベルはフリーレインジエッグ(放し飼い)。黄色いラベルはオーガニック。
ライオンマーク(ブリティッシュ・ライオン・クオリティ)は卵を認定している機関のもの
RSPCA確認済みマークは王立動物虐待防止協会のもの。畜産動物の福祉にも関わっている。

学んだことその2 「incubateとhatch」

次は語彙です。incubateとhatch これらは同義語でどちらも「孵化する」を意味すると軽く考え、特に疑ったことがありませんでしたが、この2つのコトバは実はちょっと違うのだということを絵本の流れで学ぶことができました。

7ページ お母さんが孵化器を買うシーン。She got an incubator to put the eggs in.卵が孵化する過程がincubate、その過程を実行する器械がincubator

12ページ ヒヨコにかえったシーン。Ten eggs did hatch. 「10個の卵がほんとにかえったよ」

孵化が実現して、結果ひなにかえるのが hatch

以上、こどもたちと一緒にいると、今まで知らなかったことに気付かされることがしょっちゅうです。ほんとに有り難い仕事をさせていただいている果報者です。