英国をイギリスと呼ぶのは、そろそろやめにしませんか?
大阪の喜連瓜破にある当英会話スクール、エコーリンガルは、スコットランドとご縁が深く、先代の校長を筆頭に何人ものスコットランド人が勤務していたスクールです。スコットランドはイギリスじゃないと言い続けて20年。最近では段々面倒臭くなって言わなくなってきましたが、それでも小中高校生にはしっかり言うようにしています。
今ではスコティッシュ(スコットランド人)とイングリッシュ(イングランド人)が同じだと思う日本人は少なくなった(かな?特にサッカーワールドカップのお陰で…)とは言え、英国人全部ををイギリス人というのは大変ややこしい結果を生むので、ここらでやめて頂けたらありがたいと思うのは私だけでしょうか…?とにもかくにも、スコットランド人はイギリス人と呼ばれると不愉快なようです。でも、全く悪気なくそう呼ぶ日本人と、イギリス人と言われてムッときているスコットランド人の板ばさみとなる私、苦節20年!そろそろこの辺で私も主張したいです!
国名はイギリスではなく英国と呼びましょう。英国は英語ではUK(United Kingdom~連合王国)です。この英国はイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4つから成っているはご存知ですね?なのに、この4つを日本語でひとくくりにイギリスと呼ぶのは無理があります。
イギリスは、イングリッシュ(イングランド人、イングランド語、イングランドのという意味)という発音を聞いた明治初頭?(もしくは明治以前かな?)の人が、日本の音韻に合わせて似せた音に組み替えてイギリスと言い、そしてイギリスと表記したことには間違いない!(と思われます。当時日本に来ていた英国人の多数がスコティッシュだったのにこれをイングリッシュというのは無礼極まりないが…)まあでも当時、何がイングランドでスコットランドかわかっていなかったのは仕方がないとします。でも未だにそれを継承して、英国(UK)全体をイギリスと呼び続けるのはややこし過ぎます。
イギリス人(English)、スコットランド人(Scottish)、ウェールズ人(Welsh)と、北アイルランド人(Northern Iresh)の4部構成で成り立っているのが英国です(英国は多くの移民を受け入れているので、勿論上記以外の少数民族も多数暮らしています)。
ですのでスコットランド人に’Are you English?’と聞くと’No!’という返事が返ってきます。当然です(大抵の場合、怒りながら答えていると思われます)。
英国の国歌「神よ女王を護り賜え~ God Save the Queen」は実は6番まであるそうで、この6番にはぎょっとする歌詞が含まれており、この歌詞を見ればなぜスコットランド人がイギリス人かと聞かれてムッとくるのか理解できるかもしれません。歌詞はスコットランド人を反逆者としています。この歌詞が国歌の一部というのはかなりの驚きです。
'God Save the Queen’6節の一部(ウィキペディアより)
And like a torrent rush,
Rebellious Scots to crush.
God save the Queen!
轟々たる濁流の如くして
反逆せしスコットランド人を破らしめむ
神よ女王(国王)を守りたまへ